2012年 05月 19日
美しい性悪女のような |
右から3本目のまっすぐ伸びた細い木に見えるものは「藤のつる」です。
普通は樹に巻きついて上に伸び自立することはないのですが、これは
巻きついた杉の方が成長が早くて、上に引っ張られたんだと思います。
盛りは過ぎましたが山には藤の花が咲いています。
上品な淡紫色。
藤棚として観賞用になるほど美しい花です。
ですが私はあまり好きではありません。
理由は冬の藤を嫌と言うほど見ているから。
今の時期は葉が生い茂り、山を覆い、藤の美しい花しか目に入りません。
それに比べ冬は葉が落ち、山は丸裸です。
藤のツルの残酷さはひどいものです。
容赦なしです。
樹がなければ上に登れないのだから「共生」をすればよいのに、そういう
やさしさはまったくありません。
藤のツルが引っ張り、食い込んだ苦しそうな樹を見るのはいやなものです。
自然界のことです、それなりにそうする理由があるのかもしれませんが、
藤はまるで表面だけきれいに着飾った美しい性悪女のようです。
誰も山に入らなくなりました。
藤ツルで籠お編んだりする人もいなくなりました。
美しい藤の花が咲いている山は手入れのされていない山林と言うことに
なります。
そうすると、この写真の藤も本来はあってはならない状態なんですね。
温もりのある木を使って
世界でひとつの贈り物をお作りします。
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by toyomoku
| 2012-05-19 07:30
| 山の暮らし